光源の電流調整
                                     
vega
                                             2005.04


  2005.8  こんなキット見つけました。 0.25〜20mA定電流電源キット (商品番号 D−0002)
        http://www.interq.or.jp/www-user/ecw/ps.htm  エレ工房さくらい

  2005.5  こんなIC見つけました。 125mAまでコントロール可能。 秋月電子
   http://akizukidenshi.com/catalog/items2.php?c=poweric&s=popularity&p=1&r=1&page=#I-00923
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  光源が明るすぎて絞って使いたいと思うことはありませんか?
  メッキしたミラーを測定する場合は、暗くした方が多分良いはず。
  明るすぎて、ナイフを切り込んだりスリットを細くするより、光源の明かるさを絞る方がより
  はっきり見える場合もあると思います。(逆も)
  フーコーテスターの光源調整の方法を紹介します。
  今度私がこうしたらいいかなと思っている方法ですので、実績はありません。

  高輝度ダイオードには、定電流ダイオードや抵抗がついている場合がありますが、無段階で明るさ
  を調整できません。これを可変にする場合。

  @ トランジスタを使用

      


       @ 左の回路
          電流値が固定の場合です。
          VCCをR1とR2で分圧するのでTRのベース電圧(Vb)が決まります。 
         LEDに流れる電流は TRのエミッター電圧が Vb-0.6になるので
         I = (Vb-0.6)/R3   (オームの法則)

   
         (注) TRのベースとエミッタの電圧を0.6としました。実測すれば正確になります。
             VCCの変動は、そのまま電流の変動になります。
             眼視なら、安定化は不要かもしれません。
             R1とR2側だけでも安定化すれば、LEDに流れる電流も安定しましす。

      
       A 右の回路
         Vbをボリュームで可変にすれば、電流値も可変になります。
         Vbの電圧を上げると、LEDに流れる電流値も上がります。
         R1が最大電流を抑える働きをするので、LEDの最大電流をオーバーしないように決めます。

       Ledの最大電流が20mAなら、2SC1815が使用できます。
       R1とR2とVR1の合計値の決め方は、LEDに流す最大電流の5%程度あれば十分でしょう。
       
       1Wや3Wの超高輝度LEDの場合、少し大きめのダーリントンTRが良いと思います。
       TRが熱くなるなら、放熱器を付けます。(アルミ板をエポキシ接着材で貼り付ける。)

       R3の発熱も計算し必要なワット数の抵抗を使います。

       設計例1)
           「条件」  LEDの最大電流は、20mA。 順電圧 3.6V
                  これを0mAから18mA(安全を見る)まで連続可変にする。
                  電源5V
                  制御TR 2S1815のVce(sat)(コレクタエミッタ間飽和電圧)は、最大0.25V

              ・  R3にかけられる最大電圧は
                5V − ( Led順電圧+Vce(sat) ) = 5V − 3.85V = 1.15V  であるから。
                これを1Vとする。このとき18mAの電流が流れるようにするには、
                R3 = 1000mV /18mA = 55.5Ω  半端なので50Ωにする。
              ・ 制御TRのベース電圧
                 18mAの場合 50Ωx18mA + 0.6V = 900mV  +  600mV = 1500mV
                 (600mAは、TRのベースエミッタ間電圧)
              ・ VR1は1kΩを使用する。R2は省略。
                ボリューム最大でTRのベース電圧が1.5Vだから。
                VR1にはこのとき1.5V/1kΩ=1.5mA 流れる
                Ledに18mA流れる場合、TRのhfeが100としてベース電流は、0.18mA
                R1には合計が流れるから
                R1=(5V−1.5V)/(1.5+0.18)= 2.08 kΩ  
                hfeを100としたがこれより大きい場合は、ベース電圧が1.5V以上になりLedに流れる    
                電流が18mAを超えてしまう。誤差が大きい場合は、R1を増やす必要がある。
                 R3の発熱は、 W=R x I x I = 50 x 0.018 x 0.018 = 0.0162 (W)  とわずか

   
  A オペアンプを使用

       発振さえなければ、制御TRをダーリントンにするなどして電流を多くできます。

       

       オペアンプの性質により、反転入力の電圧と非反転入力の電圧が等しくなります。

       オペアンプ(+)の入力電圧をVi とすると LEDに流れる電流は
   
       I = Vi / R3

       となります。

       オペアンプが発振するとLEDが瞬時にダメになるかもしれないので、最初はLEDの代わりに抵抗を入れて試してください。       

       設計方法は、オペアンプの入力電圧が等しくなることを条件に計算します。

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