モアモア対策               vega    2004.9.2
                            2005.4.3

(1) 気流の乱れによるフーコー像のモアモアで測定が困難な場合の対策をしました。(Ver2.6)
   

  @  指定方法

      まず右下のモアモア対策をチェックします。
      パラメータの入力が可能になります。
      デジタルフィルターのwの値を入力(又は変更)します。 この例では、0.3になっています。
 
       

        数値入力で ← → を使用するとナイフがX方向に動いてしまいます。(ショートカットキーに割当)
        注意して下さい。Back spaceは使用可能です。
        

 A  輝度グラフ

       (これはフーコー像の輝度グラフではありません。念の為)

              

   
          輝度グラフは2本表示されます。
          水色の腺は現在表示されている画像の輝度を表示し、画像に同期して変化します。
          緑色の線は、デジタルフィルターを通した輝度で、画像には同期せずゆっくり水色の線に
          近づいてゆきます。水色の腺に変化無い場合は、いずれ重なって緑色の腺のみになります。
          水色の腺がある場所を中心に細かく上下する場合(モアモアがある場合)は、その中心に近づいて
          ゆきます。

          近づく速度は、Wの値により変化します。

          W=0.3と、W=0.05にして、その変化を確認して下さい。

          Wを小さくした方がモアモアの影響を受けませんが、反応が遅くなります。
      
          緑の線が安定するまで、ナイフの位置がピッタリか、前過ぎか、後ろ過ぎか判断できません。
          ゾーン輝度差を見て腺が水平に動くようになったらその判断をすれば良いでしょう。
          輝度の差を表すグラフですから、水平に安定すれば、輝度差を判別してOKです。
          倍率で拡大率が変わります。
  
          

          実際に鏡面のテストをする場合は、ナイフ位置を大きく動かす場合は、モアモア対策にチェックを入れず
          細かく動かす段階でチェックを入れた方が測定効率が良いかも知れません。

 (2)  Ver2.7の変更

        フィルターの次数を1次から3次に変更しました。
        同じ係数(w)なら、モアモアを軽減する度合いが高まります。
        同じ程度の軽減であれば、応答がおよそ1/3に短縮できます。

 (3) 改定しました。 (Ver2.8k)  2005.1.20

    デジタルフィルターをONにした場合では、ナイフを大きく動かした場合でも輝度グラフが安定するまで時間がかかり
    待ちきれない場合があります。
    そこで、デジタルフィルターをかける前後のデータを2本建ての表示にしました。
    グラフ、ゾーン位置の輝度値、中心の輝度値、輝度差の値、輝度差のグラフ、●のマーク 全部両方表示しました。

 

   
        ゾーン位置の左右の差のグラフです。

水色の線(DF後)は、黄緑の線(DF前)

に近づいていきます。            

   


    オリジナルデータ(デジタルフィルター処理前)
       グラフなどの色は黄緑色
       ナイフを前後どちらに動かすべきかは、●に注目する。
    デジタルフィルター処理後
       グラフなどの色は水色  
       ナイフを前後どちらに動かすべきかは、■に注目する。

    私の意図としては、
     ・ナイフを大きく動かしている場合はオリジナルデータを見る。
     ・ナイフ位置の最後の詰めの段階や画像のユラユラが大きい場合は少し待って、デジタルフィルターを通した値を使用する。
    となります。

    記録ボタンで測定値を記録する場合の輝度の値は、デジタルフィルターをONにした場合デジタルフィルター処理後
    の値を使用します。   

 (4)  デジタルフィルターの係数での試算     2005.4.3

      デジタルフィルターで指定する係数は、とても敏感に反応して調整しずらいです。

      事前にExcelで試算できるようにしました。(3次デジタルフィルター)  
試算シート

      指定するデータは2ヶ所で、シート上の黄色の部分です。
        @ デジタルフィルターの係数 (QCAMFTで指定するものと同じ) 0より大きく1未満
        Aフレームレート  (フレーム数/秒)

      2つのデータを与えた場合、安定するまでの秒数がグラフから読み取れるようになっています。
      グラフの横軸は秒数で、縦軸はデータが変化(0から1)した後のデジタルフィルターを通す前後のデータの差です。
      時間が経つに従い、差が無くなっている事がわかります。

      この例では、10%の差になるまで6秒弱、1%の差になるまで11秒かかることが分かります。
      
      データが変化(0から1)は輝度ゼロから、最大(真っ白)に変化する場合です。実際の測定では、輝度変化は少ないのでこれより

      短い時間で安定します。
  
      

      フレームレートは、QCAMFTからカウントできます。(上記(3)のratioボタンで)
      使用する場合は、10で割って使用して下さい。     

      係数を大きくすれば、早く安定しますがフィルター効果は低下します。我慢きる範囲で使用して下さい。


       (注)この結果ですが、2009.8 に 見直しましたが、1次フィルター のサンプリング数の−2 の結果と
          同じ結果でした。  例えば 1次のサンプリング30と3次の28サンプリングと全く同じ。
          又この3次の計算方法が、正しいか確認できませんでした。

      
       デジタルフィルターの調整は、今後ここを読んで下さい。 使いやすいツールも作りました。


        https://ss1.xrea.com/vega.s58.xrea.com/telescope/qcamft/demo/filter.htm


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