基板の作成                                              2002.04.16  vega
                                                      2002.04.22
                                                      2002.05.01 
                                                      2002.05.13 
                                                      2003.09.29 

あまり慣れていない人の為に書きました。説明がくどくなってしまいますが、容赦下さい。
感光基板を使用したプリント基板は慣れないとうまく作成できないので、いきなり挑戦しない方が無難です。

1. 回路図

基板上で5V作成する場合で、ACアダプターで供給する場合は、プラス側に整流用のダイオードを1個入れておいた方が、極性を間違えた
場合でも、安全です。

2. 基板の作成方法

@ パターン作成
ユニバーサル基板(汎用の穴だらけの基板)を使用する場合は、慣れない人は多少大きくなっても大きめの基板を使用した方が安全です。
パターンの設計は、トレーシングペーパーの方眼紙を使用します。1/10インチ(ICの足の間隔)を5mmの方眼に書きます。方眼紙は、2折にし て両方向(部品側とパターン側)から書いた方が分かりやすいと思います。感光基板作成用のパターンを参考にして下さい。
これにB5などの鉛筆で、部品と配線を書いてゆきます。パターン側(裏)をスズメッキ腺で配線する場合は、なるべく腺が接近しない様に考えま   す。
格好は気にしないで、安全第一がポイントです。部品側か、裏側か、スズメッキ腺か、ビニールの絶縁腺か考えて設計します。マイコンからTA7257Pの配線は、部品側を平行ケーブルなどの絶縁したコードで結んだほうが安全で良いと思います。

ICは、細いシャープペンでピン番号を書いておきます。DIPパッケージは、左回に順番です。ADM232AANの部分は、配線が込み入ってやっかいですが、なるべくパターンの間隔をとって、危険な配線は止めましょう。ここは、パソコンと結ぶ重要な部分ですから慎重に。

部品側から見て,明かりにかざすとパターン側が透けて見えるので、回路図と照らし合わせて十分チェックします。回路図に配線が済んだ部分をマーカーで塗っていけば配線忘れがなくなります。
電源の配線は、5Vを共通に供給する場合でも、TA7257Pは別々に配線しておいて(まとめておいて)、1本の配線で共通に接続します。

A 基板作成

ビニールコードは、配線により色分けしたほうが後のチェックがやりやすいでしょう。電源は、赤とか。
半田付けは、こてを当てて温度が上がってから半田を載せたほうが、綺麗にできます。半田がうまくできた場合は、半円形になり半田に光沢があります。
不必要に半田を使用すると、となりのパターンに接続しやすくなります。半田ごてと、半田を持つと、部品(コード)を持つ第3の手が欲しくなります。

わたしは、これ(左写真)を使用して部品(コード)を固定します。わに口のクリップが任意の場所でコードなどを固定することが出来ます。いかに正確に固定するかが、上手く作るポイントです。
半田づけした真上にビニール腺を配線する場合は、ゆとりを持って配線しないと
後で、半田づけのチェックができなくなります。

 

部品は、背の低いものから順にしたほうが、基板がグラグラせず安定します。セラミック発振子は真ん中の端子がGND。
5Vの電源用ICは、左が非安定、中がGND、右が5V。
TA7257Pに付けるコンデンサは、極性があるので注意しましょう。
電源はアースは、なるべく太めの線で配線します。
D−SUB9のコネクタは、ピンの番号(1から9)がピンの脇に書いてあります。
ADM232AANとAT90S2313は、ICソケットを使用します。ICは、まだ実装しません。
配線が終ったら、十分チェックします。ヤバそうな部分は、半田吸収線で半田を吸い取ってからやり直します。

B モーターとの配線

基板から引き出す部分は、ピンヘッダ、ソケットピンを使用しました。ちゃんとしたコネクタのほうが良いかもしれませんが、めんどくさいので。
ソケットピンと平行ビニールコードの半田ずけ部分は、ショートしやすいので熱収縮チューブで絶縁しましょう。
使用したモーター(多摩川精機)のコネクタのピン間隔は、2.54mmではなく、2mmなので、ピンヘッダを1本づつばらばらにし、絶縁材を
ヤスリで削り細くして接続しました。
多摩川精機「TS3166N913」を使用する場合は、8本の線のうち内側の4本(2組)に接続します。外側の腺は使用しません(センス用)。
回転の方向が反対の場合は、4本の配線順を逆にすれば反対に回ります。ここで言う反対とは、測定ソフト(QCAMFT)からみたステージの
前進、後退の意味です。

C 配線チェック

テスターで配線の導通テストをします。電源はまだ入れません。まず電源、アース。電源アース間は高抵抗である事を確認します。
電源は、ICの電源位置のピン以外の端子(ICピン、D−SUB端子)に配線されていない(高抵抗値)ことも確認します。
IC間の配線チェックは、ICソケットにテスターの棒を触れて確認します。又配線されていないはずの確認をしましょう。今回は、ICの数
が少ないので、全部やってもたかが知れてます。

D 5V電源のチェック

オンボードで5Vを作る場合は、電源のチェックをいます。マイコン、ADM232AANは、実装しません。TA7257Pは耐圧が高い(18V)ので実装してもOKです。TA7257Pの6番ピン(モーターの電源)には電源が供給されないようにしておきます。

テスターを5Vの所に接続します(DCレンジ)。極性を十分チェックして電源を入れます。
テスターが5Vをささなければ即電源を切ります。5VがOKなら。ICの電源ADN232AANの16ピン、AT90S2313の20ピンに5Vがきているか確認します。ICソケットの他の端子は、5Vでないい事を確認します。

E ADM232AAN 

これは、電源とGNDを接続し、IC各ピンの電圧を測れば正しく機能しているか確認できます。
詳しくは、ここの3.(電圧テスト ADM232Aの機能チェック) に書いてあります。事前に行ってもかまいませんが、ADM232AANを後で外す必要があるのでそのつもりで、ICを実装してください。
ICを力いっぱい差し込むと、後で上手く外せないかもしれません。

F AT90S2313 

プログラムを書きこむ必要があります。作成した基板上で書きこんでもかまいません。その場合、書きこみ用の配線をするか、
パッケージの上からソケットを使用して抱えこむ様にして接続します。 ChanさんのHPを参考にしてください。
http://elm-chan.org/index_j.html  から入って 趣味の電子工作集 -> PCインターフェースの活用 -> AVRライタ3品 でたどれます。

G ヒューズ

安全を見るなら、ヒューズを入れておいた方が良いかも知れません。
配線のミスや、調整時のミスを救ってくれるかもしれません。
制御側(500mA)とモーター側(3A程度)と別々に入れておけばベストです。

____________________________________________________

部品購入

RS−232C(D−SUB9ピン)ケーブル
RS−232Cのクロスケーブルは、秋葉原で安いのを見たことがないので、ストレートケーブの方がいいと思います。
秋月電子の(すじ?)向いにの店100円ぐらいのケーブルがよく出てます。無ければ秋月でも¥300(1.5m)であります(オンラインカタログにあり)。
http://akizukidenshi.com/ 商品番号 C-0004 (¥400かな)
ストレートケーブルは、メス、オスですから、基板のコネクタは、回路図と異なりメスになります。
D-subコネクタ 9P [メス]    商品番号 C-00163 

ADM232A
説明書やHPでは、ADM232Aと書きましたが、HPに載せたパターンは、16−Pin Plastic DIP (N−16) のパッケージです(よくみかける2.54mmピッチのパッケージ)。 ですからモデルはADM232AANとなります。 ¥300。
ADM232AAN(商品番号 I-00107)が入手できない場合
 SP3232EH又ははSP202ECP(Sipex社、ピン互換)が使用できます。 I-00198 (秋月)
 ADM3202AN も使用できます。 I-469(秋月)
http://akizukidenshi.com/    

5V電源
回路図では、5Vをオンボードで作っています。
秋月で、5Vの完成基板の安定化電源が出ています。3アンペア。  
これを使えば、電源回路をオンボードで組む必要がなくなり、他でも使えます。電源は最初に失敗したり、壊れると他の部品も全部壊れてしまう場合がありますから(最悪はパソコンも)、自分で組まない方が安全です。
ケースに入れて100Vのコネクタと基板を結びます。5V用の引き出し腺は、写真でははっきりしませんが、合うコネクタをさがす必要があるかもしれません。裏に半田ずけでもいいかもしれません。複数本付けた方が便利かもしれません。モーターと電圧が合えば共通に(ニッカド電池を使用しないで)使えるはずです。 多摩川精機「TS3166N913」4.3Ω、0.9度/STEPは、共通にして使用できました。
http://akizukidenshi.com/  商品番号 P-00198 (¥400)

セラミック発振子(4Mhz) 商品番号 P-00149
秋月電子で安く購入できます(¥40)。水色の3本足で、中心がGNDです。4Mhz以外不可です。

アルミ電解コンデンサ
TA7257Pに使用するケミコンは、10μF程度であれば値にあまりこだわる必要はありません。耐圧は、10V以上あれば十分です。

_____________________________________________________

                                戻る