パラメータの調整 2025.8.3
自動測定では、パラメータの調整が分かりずらく、調整項目が分かっていても、変えてみないと分からず
(変えてみても分からない?)使いにく状態でした。 改善したかどうかも、よくわからない?
ここではポイントとなるパラメータの設定方法を説明します。
最初に方法のみ記述します。 理屈が分からなくても、書いてある通りすればOKです。操作は簡単です。
(1) 操作方法
[準備]
測定を始める状態にする。(ゾーン1、左右のゾーン位置の輝度を合わせる、原点をリセットする)
説明の為に Yの移動距離は、 /10/40/90 (μm)とする。
@ 許容誤差Y
10(um)後退する、輝度の変化を読み取る。 その値(絶対値)をKEとする。
許容誤差Y = KE/2 + α
α は、測定のバラツキ(ゆらぎ) を考慮したもの。
例として 輝度変化が -8.4 だった場合
許容誤差Y = 8.4/2 + α = 4.2 + α まあ 5 あたりでしょうか。(輝度の揺らぎによる)
A 輝度閾値 A<B
Aを決める
原点に戻した後、 40μm 後退する。 その変化(絶対値)を KDA とする
A = KDA
Bを決める
原点に戻した後、 90μm 後退する。 その変化(絶対値)を KDB とする
B = KDB + β
例として輝度変化が -76.8 だった場合 少し多めの
A = 80 あたりでしょうか。 めんどうならβがゼロでも、ほとんど支障ありません。
「注意」
・この値は、セッティングを行った後、毎回確認した方が良いと思います。
重要なのは、輝度の変化率(同じYの移動で変化する輝度)が変われば、上記のパラメータを変えなくては
ならないということです。
逆に言えば、変化率を常に同じに保てば、パラメータは気にする必要がないのです。 カメラの設定を換えた場合
は、必ずチェックするようにしましょう。
測定を始める前に、Yを常に同じ距離(例えば90um)動かして、輝度の変化を確認する。ずれていればこの値を
いつもの値になるように調整する。(又はパラメータを調整する。)
【簡単設定】
3回も輝度測定せず、1回で済ます方法です。
Yの移動距離を工夫します。
例えば 8/40/80 とします。 10/50/100 でも良いでかもしれません。
8の5倍が40、40の2倍が80と暗算しやすい組み合わせです。
8/40/80 とした場合を説明します。
移動距離と輝度(R-L)は、ほほ比例します。 ですから 40um を一回計るだけです。
後は 80umはその倍、8umは40の1/10 とすれば良いのです。 暗算で十分です。
例)
念のため 例えば 40umで 37.0 の 輝度変化だとします。
B=
37
A = 74 Bを2倍した
許容誤差Y = B/10 = 3.7 10で割ったのは 5で割り 更に(±だから)2で割る。
許容誤差Yは、整数指定だから 少し多めの 4 か 5 あたりで良いでしょう。
その他移動距離の例 暗算しやすいパターン
6/30/60 5/50/100 5/25/50 4/40/80
3/15/30 3/33/66 2/20/40 2/10/40
B X調整
X関連のパラメータは、「X調整」 ボタンをクリックするだけで、自動でパラメータがセットされます。
許容誤差X、X制御輝度、X制御(um) が設定されます。
後の変更(微調整)も可能です。
(2) 理屈
@ 許容誤差Y
(例えば)Yを10um 動かしたときの輝度変化が、6だったとします。
今輝度差がゼロから離れていて、10um ずつ前進し、輝度差がゼロ近ずいているとします。
0近辺で測定完了(OK)にする為には、Yを止める必要があります。 もし許容誤差の幅が、4だとしたら、6の変化では
これを飛び越す場合があります。 幅が 8なら必ず止まります。 これだけの話です。
許容誤差Yは±の指定ですから半分にして、6/2=3 が計算上の値です。 これに測定のバラツキを考慮して
少し多めの値にします。
A 輝度閾値 A<B
例として 9/40/90 とした場合。
Bの値
90umで変化した輝度が75とします。 B=60で設定すると 90umの移動で輝度(R-L)がプラスになる場合
が発生します。少しのプラスなら、40umか9umで後退し 結果オーライになるかも知れませんが、バクラシュ
対策が働き時間がかかります。
B=30 とかになると、オーバーして後退する際に、又90umの後退になったら 90umの前後を繰り返すことになります。
B=75 より少し大きい場合は、オーバーは起こりません。
Aの値
Bと全く同じ考え方です。