光軸とY軸のずれ補正方法 2025.1.16
XYステージのY軸とカメラの光軸のずれを簡単に(暗算で計算)し補正する方法が分かりました。
カメラの光軸と、XYステージのY軸(前後に動く方)のずれを合せる方法です。
フーコー画像が映っていれば、鏡とレンズの軸は合ってますから。
前作では、光軸修正の為の機能を追加したり、スリット幅を計算したり、ピント外れの方法だったと思っています。 今回X方向の補正ロジックを考えている時に思い付きました。 以前掲示板で渡部さんから考え方(ヒントを)教えていただいたのに、理解が不十分でした。
考えた方法(スリット幅使いません、光軸ずれでの輝度の変化具合も使いません)
1. まずNo.1 (たぶんどのゾーンでも良い?) ゾーンで、左右の輝度を合せます。
ここでX,Y座標をリセット。
2. XYステージを1mm前進します。 この時左右の輝度の平均値の変化を見ます。
Y軸がずれていれば、この値が変化します。
3. XYステージのXを動かして、左右の平均値が元の輝度になるようにします。
この時の、Xの座標を見ます。このXの値がY軸のズレです。
4. 計算です。
例えば Yが1mm(1000μm)進んで、Xが5μmずれたとします。
これは、Yが1m(1000mm)進んだら、5mmずれていることになります。
光源から鏡まで4.5m とすると、22.5mm(5mmX4.5=22.5mm)になります。
5. この分だけカメラの向きを修正すれば、カメラの光軸とY軸が合うわけです。
Yを前進したら暗くなった -->
カメラの光軸に対してY軸は右にズレている --> カメラを右に向ける(XYステージは動かさない)
Yを前進したら明るくなった -->
カメラの光軸に対してY軸は左にズレている --> カメラを左に向ける(XYステージは動かさない)
この後XYステージの向きを変え鏡が元の位置に映るようにします。微調整は、赤円の移動で。
6. 1〜3を 再度行い確認する。 (必要なら再度修正)
カメラとXYステージが固定ねじ等でしっかり(がっちり)固定出来れば、測定のセットアップの度にこの(1〜5)作業は行わなくて良いはずです。
又セットアップの度に、ズレているようではXYステージの振動でずれている可能性があります。
7. 組み込みました
![]() |
「鏡諸元 測定ゾーン」に項目追加して 簡単に 修正できるようにしました。 一番下の「光軸修正」の項目です。 ここに 4.
の結果をmmで入れます。 左では15になってますが、上の例だと22.5を入れます。 |
||
すると このように黄色い線が 2本現れます。 これがカメラの向きを変える目印です。
この黄色い線と鏡の外周が接するまで、カメラの向きを変えれば良いのです。
この例だと 実際の鏡の15mm内側の場所に線が引いてあります。
上記で 0又は、空白を入れて設定ボタンをクリックすると、この黄線は消えます。
間違っていたら指摘して下さい。
追記
Yの移動量は、計算しやすい値を(F値考慮して)選ぶと計算が楽です。
例えば上記では、Yを(4.5mだから)2.25mm進めると計算が楽。 Xの(μm)数値を2倍して、mmと読み
替えればOKです。
・XYステージがX方向にμmのレベルで正確に動作しないと、上手く行かないと思います。
・スリットとナイフが上下の位置関係でない場合は、上記の方法(計算)は成立するかどうか分かりません。検討していません。
・X方向にバネ等で与圧がかかっているXYステージでは、X方向のバックラシュ対策が動作しない左右方向にずれていた方が、
良いかも知れません。 Xの補正は、1方向にしか動かないので。