モータースピードの調整 他                      VEGA

                                 
                                  2009.09.28

                                                                          

                                                                                                                    

 測定ソフトでモーター、送りねじ等を設定します。

 モーターと送りねじは、独立に設定できます。


 [ギア比] ヘッドギアがないモーターの場合は、ギア比を1にしします。

      ヘッドギア付きの場合は、分母の値を設定します。

     (1/75のヘッドギアの場合は、75を設定)

 [ねじピッチ補正]
    ネジのピッチ補正します。 1.0000で補正なし。 少数点以下4桁。 
    ねじピッチが大きい場合、ステージが進みすぎます。
    もし1%大きい場合 1.0100 と指定します。
    もし1%小さい場合  0.9900 と指定します。   

 COMポートは、使用するポートに合わせます。

 通信速度は、私の作ったマイコンソフトを使用する場合は、9600にします。

 オープンとは、COMポートのオープン方法です。

 自動の場合は起動時にオープンし、通信テストを行います。

 手動の場合は、オープンの操作が必要です。

 設定した一部は、次回の起動から有効になります。 

 制御回路とモーターをつなげて、パソコンから動かしてみます。回転速度を調整
 して、脱調の無いように調整します。軸が振れていると、モーターの振動が多くなり、
 正確に回らない場合もあります(脱調)。大きく振れるとテーブルが左右によれて脱
 線しそうになる場合もあります。測定の誤差にもなると思います。
 回転速度は遅すぎても、振動が多くなります。指令より回り過ぎる場合もあります。
 ステージに乗せる重量でモーターの負荷が変わるので、本番では再度調整した方が
 良いでしょう。
 左は、測定ソフト(QCAMFT)から回転速度を変更する画面です。
 私が作ったマイコン制御ソフトでは、Xモーター最低速度、Yモ―ター最低のみが有効
 です。(小さくすると、速度が速くなります)。10〜255まで設定できます。

 約0.02ms単位のパルス幅を指定します。
 X、Yの最適速度は、同じとは限りません。負荷、振れが異なると、最適速度も異ります。
 マイコンソフトの版によっては、最高速度を指定すると反応しない場合がありますが、その
 場合はゼロを指定して下さい。(ゼロは送信されない)

 加速データを設定している状態で、ここで設定すると、加速制御が無効になります。
 又ブレーキ制御もここで指定した場合は、変更されます。

[ファーム読出] 現在のファームの状態が読み出されます。

[脱調チェック]

速度調整をして脱調しないようににします。

 送りネジがM3の場合は、1mmで2回転(720度)のチェックをします。
 ウインドウを最大にすると、左のが現れますから(Ver1.7以降)、0.01mm移動を
 50回xN回繰り返して、停止する(モーター軸の)位置をチェックします。
 左の例は、Xモーター前進を0.01mmを0.2秒おきに100回(1mmの移動)繰り返
 します。
 一回で1mmの移動と、0.01mm x N回 どちらも正しく回るようにします。
 私の場合は、速度100でOKになりました。 スチールボールを使用した場合、
 回転が速すぎる場合は、惰性で回りすぎてしまう様です。
 ボールでなくパイプを使用した場合は、摩擦抵抗を低くする為にテフロンシール
 などを貼った方が、脱調が少ないようです。

 

   

                                                                                                                   

  [加速制御]

 加速・減速制御、ブレーキ制御すると脱調し難くなり、回転スピードも上がります。
 私の場合、スピードを落とさないと回り過ぎてしまいましたが、左の様に設定したと
 ころ速く回しても、脱調しなくなりました。1mmの移動音もいい音(クークー音)で、
 0.01mmの移動もショック音(ガツン)が少なくなりました。
 まずブレーキ指定なしで脱調しないように調整し、あとから念のため、ブレーキの指定し
 ました。
 摩擦や、負荷により最適値が異なりますから最適な加速データを見つけて下さい。
 上記モーターを1−2相で動かした場合0.01mm移動で16パルスですから、加速デ
 ータが8個以下で、0.01mm以上で加速・減速制御ができますが、加速データが9個
 になると0.1mm以上で加速・減速制御ができます。
 回り過ぎは、ブレーキ指定だけで有効な場合もありました。

 加速制御でできない場合は、加速データの最初(最低速度)
 のデータが使われます。 

 (注)加速・減速制御、ブレーキ制御には、
 マイコンソフト(ファームウエア)のVer2.0
 以降が必要です. 

Yモータ加速データ
  100/ のように数値3桁にスラッシュをセットにして入力します。
  最大16個まで。
  データは、だんだん小さくなる必要があります。

Xモーターの速度オフセット
  Xモータの加速データは、Yモーターのデータに±の数値を
  加えて、作成します。
  同じデータなら0を指定します。
  左の例は、10を加えているので、Yモーターのデータより
  全て10多くなっています。( 100->110 等)
  マイナスを与えると逆になります。


[データ確認] 加速データ、Xモーターの速度オフセットを入力後
         このボタンで 加速データの確認ができます。
         不正なデータは、ここでチェックします。

[テーブル送信] ここをクリックすると、加速データが
          ファームに送られます。


[ファーム読出] 現在のファームの状態が読み出されます。
          別フォーム
          データ変更後の確認、現在のファーム状態調査
          で使用してください。

    

  

                                                                                                                 

 加速・減速のデータは、左の様にExcelでグラフを見ながら検討しました。
 グラフの傾きが加速度の大きさになります。
 速度を入力しカーブを調整し、設定するデータを求めます。
 実際にモーターを動かし、脱調が無く安定に回るデータを探します。

 accdat.lzh (6KB) 

 X軸はデータ数、Y軸は回転速度です。

 回転速度(パルス/秒)と、設定値(0.02ms単位のパルス幅)との関係は、

 パルスレート(PPS) = 1 / (設定値 × 0.00002 ) となっています。

 グラフは回り始めの加速時ですが、停止する場合はスピードは逆になり(徐々に減速)

 ます。

   
   送りねじのバックラッシュ対策   

 (a) 一方向からの位置決め (Ver2.1以降)

    Y方向は、ナイフを後退(ミラーから離す方向)
    X方向は、ナイフで像を浅くカットする方向

    に動かした場合は、指定した距離をさらに移動させ、元に戻すことにより
    一方向からの位置決めが可能になります。
    指定する量(距離)はバックラッシュの量より十分大きい値にします。
   

  

  (注) ステージをゴム等で引っ張ったほうが、さらに良いかもしれません。

    

   

 
XYステージのファームの状態がどうなってるか、調べる機能です。
任意コマンド送信の

[ファーム読み出し] をクリックするとファームの状態がわかります。


qcamft.ini を引き継がないと、ファームの値と測定ソフトの値が合わなくなってしまいます。速度なら覚えているかもしれませんが、加速している場合などは、データが多すぎて。


右側は、「加速制御なし」となっていますが、加速データ自体は残っています。
データは、avrfirm.txt にも出力されるので、復活させるのはavrfirm.txtを開き、コピー
して[モーター加速設定]に貼り付けるのが簡単です。
モーターが回らない原因調査にも使えます。

モーター速度、加速データ設定内の ボタンからも使用できます。

                               

 

 

 

                               

 

 

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