QCAM分解、レンズ交換                  vega    2002.04.01
                                     2002.04.02 改

   画像取りこみ用のCCDは、モノクロQCAMを分解して基板のみを使用します。
   QCAMで使用しているCCDは感度も高く、改造(冷却して)して天体写真に使用している人もいます。  

使用したCCDカメラは、モノクロQCAM(キューカム日本版)のWindows用です。
製造中止なので、中古で購入しました。MAC版もあるので、購入には注意が必要です。
2001.05ごろのネットオークションの相場は、2000円〜3000円でした。MAC版はよく
出品されていましたが、Win版は少なかったです。最近はどうでしょう。

  階調   : 16階調、64階調
  解像度 : 最大320x240ピクセル
  VIDEO For WINDOWS対応 
  開発元:Connectix
  (当時の)代理店:(梶j誠和システムズ

左の写真はパッケージで、形は三角柱です。
VIDEO For WINDOWS がポイントで高価なビデオキャプチャー機器が無くても
ソフトウエアで画像をパソコンに取り込めます。

USB接続のQCAMカラー版が販売されています。Qcam Pro 4000 は使えそうです。
QV-700Nでも使用できると思います。
古い規格のVIDEO For WINDOWS対応か
新しい規格のWDM:Microsoft WDM Image Capture 対応なら使用できる可能性があります。
 使用できる(かもしれない)カメラはどれ

直接測定ソフト取りこめなくても、画面表示(プレビュー)された画像を取り込む機能がにあるので、使用できる場合があります。詳細

電源は、マウスやキーボードの端子から取ります。

パラレルポートから画像データをパソコンに取りこみます。

コネクタの中にも、基板(PICなど)が入ってます。

これ以外にも、デバイスドライバーのFD、CD−ROMが入ってました。

溝にある穴に細いドライバーなどを差込んで、こじると分解できます。

あまり深く差し込むと、基板の部品を破壊してしまいます。

ツメ3箇所で止まってますが、ツメが欠けてしまいました。

基板を元に戻して使用する場合は、ケースを分解した状態で保存することをお勧め
します。ツメはとても欠けやすいので、何度も開け閉めするとツメが欠ける恐れ大です。

右は、3脚の取り付け用部品です。

レンズは、2本のタッピングネジを緩めれば外れます。
基板からレンズを外した状態です。2つの穴はビスの穴。
真中にあるのがCCDで、左側が受光部です。
CCDのチップは中心からずれていますが、受光部は、基板の中心にあるようです。
この裏側に小さな部品がびっしり載っています。
基板の向きは、写真の右側を下に向けて使用します。
CCDに埃、ゴミが付かないように十分注意しましょう。
CCDが小さいので、小さなゴミでも目立ちます。
出番まではラップフィルムなどで、基板を包んでおいた方が良いと思います。
  レンズは交換する必要があります。
CCDの有効サイズは 3.2×2.4mm です。
 CCD上の画像サイズ = FL * tanθ    (苗村さんの本より)
   ( FL : レンズの焦点距離 、θ : 球心から鏡面とのなす角)
私の場合ミラーが20cm・F5で、レンズが30mmのアイピースですから
   30mm *  200/2000 =  3.0mm
とCCDの横サイズ(3.2mm)より少し小さい値です。
実際に使用してみると、ピタリ計算どうりでした。
フーコー像が上下が欠けてもなるべく3.2mmに近くなるようにした方が測定精度が上がります。

(注) 上記の式は 鏡のFを使って表現すると

  CCD上の画像サイズ = FL / (2 x F )

  画像サイズは口径によらず、カメラレンズの焦点距離と鏡のFのみで決まります。

 実際QCAMFT(測定シフト)画面上の画像サイズは、CCDのサイズにより変化します。
 モノクロqcam(3.2×2.4mm)より大きい場合は、モノクロqcamに比較して小さくなり
 ます。
左は、QCAMのオリジナルのレンズです。

笠井トレーディングのアイピースPL−30をレンズとして使用しました。

黒い部分の外径は約34mm。アイピースは、目で覗く側をCCD側にしました。

下の部分は回すと外れますが、このアイピースは接眼側(覗く側)にレンズが集中してるので

レンズとナイフとの距離が(下を外した状態でも)約40mmになってしまします。

この距離が長いと良くない気がしますが。

別のタイプのアイピースの方が良いかもしれません。

アイピースをCCDの基板に固定する為に、スチロール樹脂製のケース(50ml(ミリリットル?)

)を使いました。このケースは外径は、上が43mmで底が40mmでわずかにテ―パ状になっ

ていて、イマイチです。(写真は上から撮っている)

ケースの上部をカットし、底にCCDの穴とビス2本が通る穴を空けます。

つや消しの黒を塗装しようとして、不要の部分に試してみたら、やはりスチロールの表面が

溶け出しました。ご注意!

CCDの基板の部品側です。CCDはこの裏側に付いています。

写真の左側の穴は部品が接近して、ナットとショートしそうです。

危険なので絶縁用のワッシャーを作り絶縁しました。小さく切ったユニバーサル基板に
ビスが通る穴を開け、銅箔を紙ヤスリではがします。後は周りを削り、小さい
ドーナツ状に削りました。

加工したスチロールケースとは、細いビスで固定しました。

組み立てた状態です。

内面(側面と底)には、黒のラシャ紙を入れました。
スチロールは塗装なしで、横(底)からの光は無防備です。
遮光をまじめにやれば、コントラストが上がるかもしれません。
ナイフ側のレンズとナイフの距離が、約40mmになりますが使用できてます。
CCDとレンズまでの距離は約25mmで、2m先にピントが合います。

ピント合わせは、鏡面位置に広告などのピントを合わせやすい紙を置いて
合わせると正確に合わせられます。

    光源とナイフ

  XYステージが動いたら、後は光源とナイフが成功/失敗のカギになります。

  森川さんが公開している方式はアイデア満載で、安定して像が映っており、測定
  (ナイフ位置)の再現性も0.01mmを実現できているようです。
  実績があるので、参考にする(極力真似る)ことをお勧めします。
     
  特徴として(私が図面と写真で見た限りでは)
   @ スリットレステスターの原理を使用して光源のスリットの片方がそのまま
     レンズのナイフになっていて、スリットとナイフの平行度を調整する必要が
     ない。(実際は、短いナイフで光源はスリットになっています)

   A 高輝度(白色)LEDをアイピースのバレルの中に入れて殆ど同軸。
     バレルの中にLEDを入れるのは難しいかもしれませんが...。
     LEDは4000ミリカンデラを明るさ押さえ気味で使用しています。
      まだ明るくできるので、Fの長いミラーでも使用可能でしょう。
     最近は、白色25000ミリカンデラも市販されています。(秋月)

   B ナイフを取りつけたベースのアルミ板をを横にずらすとLEDが現れ
     セットアップが簡単にできる。

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