XYステージ VEGA
2002.04.01〜
改 2004.01.20
アルミE型アングルとスチールボールを使用したXYステージです。E型アングルをレールとし、間にスチールボール入れるで
とてもスムースに動きます。弱点は、脱線しやすいことですが対策を立てれば、(たぶん)大丈夫でしょう。
まだ借り組みの状態で未完成です。カッコ悪いですが、公開します。
モータードライブにしなくても、目盛りを付けた円盤を送りネジに付ければ、手動のXYステージにもなると思います。
極座標のグラフ用紙が目盛りになります。
(下の説明は、あたりまえの説明が少し(だいぶ?)「くどく」なってしまいました。お許しを。)
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パルスモーターは、多摩川精機「TS3166N913」4.3Ω、0.9度/STEP、軸径5mm、 バイポーラ。定格の電圧は不明です。1−2相励磁で、1パルス 0.000625mm進みま す。16パルスで0.01mm。 結線は、中心の4本を使用します。(他は、センス用なので使用しません) 対角線の貫通穴2個は、モーターを固定する為に使用できます。 サイズは 39mm×39mm×17mm (シャフト除く) 購入先はデジット(大阪) http://www.kyohritsu.com/DIGIT/ モーター自体は安価(\250)です。 モーターは、0.9DEG/STEPでなくても、測定ソフトで自由に設定できます。(下記) 又送りねじも、M3、M5、M6が選択できます。ただ、M5、M6を使用する場合は、 ネジがたわまないので、ねじの振れを高精度に押さえこむ必要があります。 共立エレショップでもデジットの商品を購入できるようです。 |
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モーターの固定金具(鉄製40mm×60mm)です。 直角が出ていないので取りつ け時に調整が必要です。 大型肉厚のアルミのアングルが良いと思います。 モーター軸が貫通する穴を空け、固定する為に2箇所にM3のタップを立てます。 |
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モーター軸と送りネジのジョイントの部分です。 アルミ合金のインラインカラー(商品名?)は、内径5mm−5mmでハンズで購入。 ネジ側は、M3の高ナット(真鍮)をハンドドリルのチャックにくわえて削りました。 テーパー状にならぬように、径を計りながら削ります。 最後の調整は、5−6mmのシャフト(ドリル等)に細かい耐水サンドペーパーを巻い て削ると、削られる部分がわかり、目的の部分を削ることができます。 M3の送りネジ(ずん切りネジ(真鍮))とは、ナットで固定します。 モーターに付けて指で軸を回し、振れを見ます。加工した高ナットがテーパー状に なっていると黒いネジの締め具合で振れの量が変わります。多少径が小さくなっても テ―パ状を改善した方が振れは少なくなります。 高ナットのM3ナットの接する面を削ることにより、ネジの振れを微調整できます。 固定する位置を全てマーキングし、同じ位置に合わせないとネジの振れが再現しません。 振れが少ない方をY軸(ナイフの前後)の方に使用した方が測定精度上有利です。 |
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アルミE型アングル((10mmx3mm) と スチールボール(6mm)を使用します。 (ハンズで購入) スチールボールは5mmの方が脱線し難いかもしれませんが試していません。 8mmは、すぐに脱線してしまいます。(左の写真は8mm) 摩擦抵抗がないので、非力な(これとは別の)モーターでもスムースに動きます。 (5kgまで試しました。)今回使用したモーターは、結構力があります。 |
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説明の為に 一番下の板の表を 1階床 真中の板の裏を 1階天井 表を 2階床 一番上の板の裏を 2階天井 表を 2階屋上 と呼ぶことにします。 写真の左のモーターをY軸(ナイフの前後)、右のモーターをX軸として使用 |
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横から見て、反の無い板を使います。反っているとスチールボールが4点で止らず、 3点支持になりスチールボールが1個遊んでしまします。 (脱線の原因になる。) その場合は、紙やすりで板を削って(アルミアングルの取りつけ部のみで可)、平 にします。上手く出来ると、スチールボールを4個以上に増やしても、安定します。 厚いアルミ板ならベストでしょう。 |
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ちょっと見にくいですが、2階の床と2階天井の間にスチールボールが見えます。 |
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1階床は、E型アングルを2本使用します。 スチールボールは、E方型アングルの外側(のレーン)に乗せます。 アングル内側(のレーン)に細い木材(3mm×5mm)を接着しておくと、ボールが 内側に外れ難くなります。 E型アングルの外側に細い木材を貼り付けると、ボールが外側に外れ難くなります。 モーター(Y軸)は、ミラー側に向けました。(写真の右方向がミラーの方向) こうすると、測定時にナイフを進める場合に、送りネジがたわみ難くなると思いました。 少し送りネジが長いので、間に支点(軸受け)がある方がいいかもしれません。 |
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真中の板を裏返した写真(1階天井)です。 1階天井は、E型アングルとアルミ板(厚さ2mm)です。 上の写真の送りネジを固定した状態です。 モーター(X軸)の取りつけ金具も付きます。 |
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上の写真の拡大です。 Y軸の送りネジを受けるナットは高ナット(真鍮)をアルミアングルに接着します。 エポキシ等の接着剤がいいと思います。私のは、まだ仮止めです。 アルミアングルは、M3タップを立て、2階の床から3mmビスで固定します。 レールにスチールボールを乗せて、仮に板を合わせて見ましょう。 (送りネジは外しておく。) 横から息を(少し強く)吹くだけで、ステージがスライドすると思います。 後が残り(ねばりつく)ました。これに気がつかず、ナットと合わせた為にナット にもこれが付着してしまいました。(スムースに回らない) 溶剤でふいても粘りがとれない場合は、この部分を使用しないようにしましょう。 |
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2階床は、1階床と同様にE型アングルを2本使用します。 右のモーターは、X軸のです。 |
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一番上の板を裏返した写真(2階天井)です。 2階天井は、E型アングルとアルミ板(2mm)です。 上の写真の送りネジを固定した状態です。 |
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上の写真の右側の拡大です。 Y軸と同様に作ります。 2階屋上から、3mmの皿ねじで固定します。 |
組み立ては、1階から行います。スチールボールは各階で4個使用します。 精度良く出来れば、4個以上にしても良いと思います。 床側のE型アングルの外側(のレーン)は、スチールボールが反対側まで転 がらないようにストッパーがあった方が組み立てやすく、脱線事故の防止になります。 ステージがスームースに動くのを確認してから送りねじを(ジョイント部で)固定した方 が良いでしょう。ただし、ジョイントの部分を接続する度に、振れ具合が異なる場合は、 振れを最小になるように調整した後、左上の写真の部品を固定した方が良いでしょう。 モーターから送りネジの振れが無くても、モーターの軸の方向がずれいても振れが 発生します。 スチールボールの位置はステージを動かしても、レールの端にぶつからない位置で、 なるべく端に置くようにした方が安定します。 横から力がかかると、脱線してしまうので対策した方が安全です。上の板から、 下の板を抱え込む様な部品を付けられる構造にしてますが、まだ付けていません。 測定の度に、XYステージを持ち運ぶ場合は、脱線対策は必要でしょう。 いつも同じ場所に置いておくなら、必要ないかもしれません。大きく脱線すると、 送りねじが曲がってします。又上に重い物が載っていた方が、脱線し難いです。 |